漆塗りを手軽にご家庭で！定年後の趣味や休日の楽しみとしてご利用下さい。（カブレにくい塗料使用）

はじめに

木は広葉樹から針葉樹まで世界各地にありますが、人類が木に火をつけた時代から生活用具として発展してきました。石や土の発展もありますが、木は加工しやすく、色々な形をつくりやすいため、住居から舟・荷車・家具・楽器・燃料に至るまで人々の生活に欠かせない材料でした。鉄の発見により刃物が発達すると、木工品は精度を増し、木の性質と力学を応用した色々な組み方により、多種多様な木工芸品が生まれるようになりました。
しかし植物性である木材は、水に弱く腐りやすい欠点があります。それらを長持ちさせるために塗料が生まれ塗装技術が発達しました。

日本では漆にあたりますが、1200年以上も前から使用されていたようです。中国でも漆はありますが、日本産の漆の方が品質が良いと云われています。漆のことは後で述べるとしまして、最近ではホームセンターなどでも色々な種類の木材が売られています。また、材木屋さんでも加工されたあとに残る破材等が売られているようです。それらを皆様方の創造力で加工し、塗装されてはいかがでしょうか？古代の人々の時間に戻って創造し、工夫されたならば、オリジナルな作品が生まれるかも知れません。
人生で、創造するという良い時間をお過ごし下さい。

注意事項

• 透明塗りは木目を生かした塗装になりますので、木目の美しい木を選んで下さい。（けやき、ヒノキ、栓、なら、たも、杉、など）
• 不透明塗りは木目が見えませんので、どの様な木でも良いですが導管の深い木には、カシュー下地（パテ）などで埋めて下さい。（ラワン、なら、栓、たも、桐、など）
• 導管の浅い木、南洋杉（アガチス）、桂、ほう、ぶな、くり、桜、樺、など
• カシュー塗料は一般の合成樹脂塗料より塗料膜が厚いので、シンナーによる希釈量必ず守って下さい。また十分に乾燥させて次工程へ進んで下さい。（チヂミ、シワの原因になります）
• カシュー塗料は塗装時、乾燥時にクレゾールの様な臭気がします。人の近づかない場所で塗装・乾燥を行って下さい。乾燥後、臭気は消えていきます。
• 余った塗料は元の缶に戻し、しっかりフタをして冷暗場所で保管して下さい。ただし、冷蔵庫等の子供が触る場所は避け、子供の手の届かない場所で保管して下さい。
• 危険物ですので火気厳禁です。有機溶剤が含まれていますので、換気の良い場所で作業して下さい。
• 毒性がありますので、防御（ゴム手袋、マスク、メガネ）をして作業を行なって下さい。
• 本人及び周囲にアレルギー体質の人がいる場合、カブレなどを起こす事がありますので、もしその様な場合はお近くの病院にて治療して下さい。
• カシュー塗料は食品衛生法により、直接食物を入れる食器等には使用できません。もし食器等に使用したい場合は、約１ヶ月以上乾燥させてから研磨し、上からポリウレタン塗料（クリヤー）を塗装して下さい。
• 塗料の付いたウエスなどは、水にひたしてビニール袋に入れ生ゴミとして処分して下さい。（自然発火の原因となる為）